航海図
ああ…。 やっとのような あっという間のような。 1月のライブを終えて今、ホッとしています。 観に来てくださったみなさん 本当にありがとうございました。 12月、バンド最大のピンチで 一度は全て キャンセルしようとした1月のライブ。 でも色んな人に相談して ライブ諦めずにやったほうがいいと そうだよな。諦めちゃダメだ。 ここで辞めたら全てが終わってしまう。 やらなきゃ。 そこから元バンマスのがやさんに相談したら まさかの東京から 飛んできてくれることになり そこから協力してくれるメンバーが集結し 今回のバンド編成が実現しました。 本当にありがとう。 今回お送りしたお品書きは 1.航海図 ソロver. 2.Find your feet! 3.Prince à la mode 4.聖子ちゃん 5.Indeed Inside そう、久しぶりにアルバムの曲をメインでやりました。 アルバムにない『航海図』も久しぶりにやったんだけど、今回初めてアカペラで歌いました。 この『航海図』という曲は重くて長すぎるのでライブでは滅多にしないのですが 私にとっては人生のキーになる曲。 この曲はVintageAmpsから がやさんが転勤で脱退した後に 出来たんだけど、 実は出来るまで1年以上かかったの。 というか楽器隊のほうは ほぼ出来上がってたのに 私がどうしてもこの曲の 歌詞を書けなかったのね。 船出のような海原をイメージした 前向きな歌詞 その当時、全く書けなかった。 というのも 大学卒業して就職してから 全てが何もかもうまく行かなくて 何というか「どん底」 とはこういうものなのかと 裏切り、人間不信 仕事もバンドも詩吟も何もかも、 誰の為に、何の為にやってるか分からない 息の仕方さえも分からない 生きるのを辞めたいと思いながら 舞台に立っていた 暗黒の時期がありまして。 そんな状況で前向きな詩なんて 書けなかった。 書けるわけがなかった。 だから制作時期はメンバーには 「ごめん歌詞まだ考え中〜」と誤魔化して 適当なメロディを歌いながら その場しのぎをして 本当は全く何も考えていなかった。 このままどこかへ消えたい。 そんなことを思いながら フラフラと虚無の毎日。 そんな気持ちが変わったのは 2018年4月、小倉FUSEのライブの帰り。 メンバーとずっと喋りながら 車で帰った日。 未だにはっきりと覚えてる。 今までそんな色々と真剣に話したことなくて、 その時に初めて 音楽やバンドの向き合い方について たくさん話して、共感して 今まであくまで社会人バンドの 延長線だからと言い聞かせながら 自分だけだと思って隠していた 「やるなら真剣に音楽をやりたい」 って気持ちをメンバーと共有できたときに ブワアアアアアアアアって 化学反応が頭の中起こって 今までの暗黒の世界が 一気に晴れたような気持ちになった。 深夜に家に着いて ライブと長距離運転でヘトヘトな上 明日は仕事だっていうのに そこから一気にものすごい勢いで 歌詞を書いたのを覚えてる。 歌詞とメロディが 出来てすぐに連絡をした。 Cメロの歌詞とメロディも作ったから 音を当ててほしい。 初めて作詞から作曲に注文をした。 30分もしないうちに すぐにコードがポンとLINEで返ってきて 今までの滞りが嘘のように あれよあれよという間に出来上がった そうしてできたのが 『航海図』 私の書く歌詞は いつも作り話なものが多いんだけど この曲はその時の私の気持ちを 全て素直に書いた曲で どん底を味わったからこそ 書けたのかもしれない。 それからはレコ発やMVなど ものすごい勢いでやったなあ。 スイッチが入ると 人間。意外となんでもやれるのね。 って、この1年を振り返っています。 そして 今回の1月のライブを 決行しようとしたときに この『航海図』を思い出して この2本のライブは その気持ちを込めたいなと思って サポートメンバーに 『航海図』を 一人で歌わせて欲しいと お願いしました。 だから今回のお品書きは ノリとかウケとか度外視 今の私がやりたいセットリストで。 『再出発』 どんな荒波にもまれても 私たちの船は進み続ける。 そんな志が少しでも誰かに 伝わっていればいいな。 これからもよろしくね。 次回までは たくさんの武器を しっかりじっくり備えてから みんなへ届けようとおもいます。 諦めないでこのライブやってよかった 本当にみんなのおかげだよ。 ありがとう。 https://youtu.be/9iR22Kl4Kfs 『航海図』 VintageAmps 悔しくはないんだと 呟くその声は震えている 確かなものには縋り 不確かには目を背けた 憧れを抱きながら 言い逃ればかり得意になった 避け続けた痛みは 浅い微熱帯びて 深く沈んでゆく ただ日々を 繰り返して 味わうことなく息をして あの日落とした 涙の理由が 足踏みの僕に 語りかける 恐れ知らずの頃に 今どれだけ胸を張れるだろう 羅針盤指す 行く先は まだ見ぬ空を導き出す 帆を上げた 夜明けの日に 想い馳せた 風をもう一度 名乗るは 容易いもので 残るのは ほんの1ミリだけで 後ろ髪引く言葉が この僅かな灯火 消そうとするなら くすぶり続けた跡は 忙しない街に埋もれるだろう 増していくばかりの熱情が 足踏みの僕を 掻き立てる 星空の朝焼けに もう迷いは一つもなかった 羅針盤指す 行く先は まだ見ぬ空を導き出す 帆を上げた 夜明けの日に 想い馳せた 風をもう一度 光が溢れだす 眩しい朝が君を呼ぶ 夢が重なるとき 輝きを増していく 大きな風を 全て受け止めて 進め進め 地平線の向こうへと 進みたくて立ち止まった 前を見たくて目を伏せていた 乾いた涙を後に まだ見ぬ空へ 僕は行くよ 僕は行くよ 恐れ知らずの頃に 今どれだけ胸を張れるだろう 羅針盤指す 行く先は まだ見ぬ空を導き出す 帆を上げた 夜明けの日に 想い馳せた 風をもう一度